耳をすませばほら、

「スズちゃんが人間と…スズちゃんが…人間と…スズちゃんが…共に語り合ったというのに…人間めぇ…柚邑めぇ…スズちゃんが…人間とぉ…ひっぐ…」

うわあ、見た目いかついオジさんが泣いてるよ。


「ところでアカネ、なんでこんなに陰陽の本が散乱してるのかな?」

“あ?それはぁ”

「あああアカネさまっ!私がわろうございましたっ」


スズが過剰な反応を見せた。

ナィーブになりすぎじゃないか、とも思うが、それほどのことなんだ。


「スズ?どうかしたの?」


頭を司る苑雛くんなら知ってそうな気がするんだけど。

…そういえば、現代の知識は霊力とともに送られてくるんだっけか。

常識、のうちに陰陽道のことは含まれてないのかもしれない。


「スズ、話したら?アカネだって敵打ちたいんだろうし」

“おう!スズの話聞いて余計にムカついた。殺してー!”

「アカネさま…」


憤怒してるアカネにじいんと来たらしく、感動に涙してる。