目を覚ますと、そこは久しぶりに見る風景だった。 「ここ・・・」 「黎奈、おかえり」 隣を見るとお母さんがいた。 「おかえり」 「おかえりなさい!」 次々に紡がれる言葉。 私は満面の笑顔を浮かべ、 「ただいま!!」 そう叫んだ。 ずっとここに帰ってきたかった。 暗く冷たいところじゃなく、温かい場所に。 皆がいるところに。 帰って来れて良かった。 本当に良かった。