色のない世界

次にモカに会ったのは宗じいの葬式だった。

あの時のような雰囲気はなく、可愛かったけど、ただそこに居るだけの人形のようだった…

心がない…

そう言えば一番分かりやすいかもしれない…

「モカちゃん」

声をかけると

「琉ちゃん…」

と元気のない虚ろな目で俺を見つめた。

でも、見つめられたと思っていただけで、実際にはモカの瞳には何も映ってはいなかった。


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