「あれ…。帰ったんじゃなかったの?」 「部活終わってからベンチで寝てた」 「なるほど」 ならもう帰るんだろうとまた掃除に取り掛かる。 気を紛らわすためにせかせか動く手。なんて働き者なんだ私は。とりあえず伊勢君と目を合わせないように心掛ける。 まぁ、ぶっちゃけ私は伊勢君が苦手だ。 俺様なところとかスッゴい苦手。ノリも俺様すぎてなんだか怖い。極め付けは気分屋過ぎるところ。それに反し顔は童顔で女子から絶大な人気を誇る。