規格外の恋物語~12年目の恋物語 番外編(2)~


……まあ、そうだよね。



勇気を出したと言っても、たまたま、出会った渡り廊下。

周りに、ちょうど人がいなくて。

実のところ、つい、言ってしまったんだ。

多少の勇気は必要だったけど、それは、勇気を振り絞ったといえるほどのものではない。



とはいえ、その言いようはないと思う。

最近、わたしと話す時には、まったく優等生の仮面をつけない先輩。



だんだん、腹が立ってきた。

困らせてやる。

って思って、わたしは続けた。





「だから、先輩、つきあってください!」





まさか、その言葉が飛び出すとは思っていなかったようで、

先輩は、切れ長の目を見開いた。