「…本気で言ってる?」
「うん。超本気」
「あたしが好きなの?」
「何度も言わすな」
「…そうなんだ」
あたしと視線を合わせようとしない大和の横顔が、少しの緊張を浮かべていた。
そんな大和の態度は、本気だという事を伝えてきて…
あたしも柄にもなく緊張してしまって、大和を見られなくなって俯いた。
信じられなかった訳でもなかった。
なんとなく…なんとなく、そうかなって思う時もあって…
ふいに合った時の目とか、隣から感じる気配とか…
そうかなって思ったりしてたけど…
だけど、あたしが期待しすぎなのかなって。
…あたしも大和が好きだから。
そうゆう目であたしが見てるだけかな、なんて思ってて…
「で、アヤの答えは?」
あたしの答えは―――…
「…うん。いいけど」
照れ隠しで言ったそんなそっけない答えに、大和は嬉しそうに笑ってあたしの頭を抱き寄せたっけ。
嬉しそうな大和を横目に、あたしは赤くなった顔を見られたくなくてすぐにそっぽを向いちゃったけど…
…本当に可愛くない。
どうにかして欲しいよ、この性格。
あまのじゃくもいいところで、素直になんかなれないし、甘えるなんてできないし、挙句の果てには「好き」だとも伝えられていない。
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