【短編】よわ虫kiss



潤んだ目が可愛くて…

母性本能だかなんだかわからないけど、大和がどうしょうもなく愛しくなる。


大和の表情に、大和の言葉に、大和の全部に…

あたしの中に暖かい感情が溢れてくる。


止めようのないくらいの感情の波が、また涙を誘う。


「あたしがいなきゃ…しょうがないじゃない」



大和が本当にあたしを支えるだけの強さを持っているのかはよく分からないけど、

だけど、あたしだって大和を支える強さなんてきっと持ってないから。


よわ虫同士なら寄り添いながら歩いていけばいいなんて…甘い考えが浮かんできてしまった。


遠恋なんて自信ないし、絶対寂しくなるに決まってる。

そんな苦しい思いしたくない。

あたしには、我慢なんかできないしすぐ会いたくなるの決まってる。

つらい思いをするに決まってるのに…

そんなの絶対嫌なのに…


だけど…


それを大和も一緒に乗り越えてくれるなら…


このよわ虫のためなら…

頑張るしかないじゃん…




目の前で泣く、よわ虫のためなら…



やるしかないじゃん…


やってやるしかないじゃない…



あたしだって…

大和以外、考えられないんだから。


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