「なっ…なに、それ…
あほとかへなちょことか…
大体…なんであたしが別れようと思ったんだと思ってんの?!
大和が…意気地なしの大和が頑張れるように、邪魔にならないようにって…」
「おまえのよくもない頭で考えた答えなんかが合ってるわけねぇだろぉが!
ばぁか!」
いつになく、力のこもった大和の言葉が頭に、体中に響いていく。
確かに、あたしより大和の方が頭いいけど…
だけど…あたしだって必死になって考えて…
「…もぉ…なんなの…?
さっきからあたしの事ばかにしてばっかりじゃん…
あたしがどれだけ悩んでたか知らないくせにっ…」
「おまえはっ…
黙ってオレに従ってればいいんだよ。
で、文句たれてればいいんだよ。
…らしくねぇんだよ。しおらしいアヤとか…
気持ちが悪いんだよ、このよわ虫がっ」
「よわ…っ?!」
自覚はしていたけど、まさか大和に言われると思ってなかった言葉に、あたしは口を開けたまま止まってしまった。
大和の言ってる事はめちゃくちゃで、それにいっぺんにたくさんの事を言われすぎてよく分からない。
大和の言うように、よくもないあたしの頭は混乱していて何を言い返せばいいのかも分からなかった。
黙って大和を見上げていると、あたしの肩を掴んでいた手があたしの頬に触れた。
毎日バットを握り続けている手は厚くて、暖かい。
こんなにも力強い手だったか、疑問が浮かぶほど大きな手にあたしは安心と緊張を覚えた。
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