【短編】よわ虫kiss



「別れてやんないって…

だってあたし転校するんだよっ…


大和の近くにいられなくなるんだよ?!

そんなの…無理だよ。

絶対に無理っ」


「オレは耐えられるよっ

なんだよ、新しい彼女とかって…勝手に決めんな!」


「あたしが無理なのっ!」


いつの間にか、いつものような言い合いになってた。


だけど…

いつもと違うのは、あたしの目からこぼれていく涙。


そして…

初めて見せるあたしの本音。


じっと見つめる大和を、涙でよく見えない目で見つめ返す。

ゆらゆら揺れる大和の表情がよく見えない。


「あたしが…無理なんだよ。

あたしは…離れたら寂し…いもん…

毎日会えなきゃ…寂しくて耐えられ…ない

大和が…傍にいなきゃ…やだ…」


込み上げてくる涙に、あたしの発した言葉は途切れ途切れもいいところで、きっと大和には聞き取り難かったと思う。

だけど、初めて言ったような甘えた言葉は、あたしの涙を誘って浮かび上がらせて次々に落ちていく。


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