大和のスイングを見られるのは後何回か、とか
大和の帽子をかぶりなおすところを見られるのは後何回か、とか
大和の…
大和の…
どんなに考えても、
何も考えなくても、
結局あたしの頭を独占するのは大和の事ばかりで
浮かんできてしまうのは大和の顔ばかりで…
ヘラヘラしたあの笑顔も
にっと笑う意地悪な笑顔も
時折見せる優しい微笑みも…
もう、あたしに向けられる事はないかもしれないのに…
憎まれ口も、減らず口も…
もう交わす事はないかもしれないのに…
大和の事ばかりが浮かんできて
大和の事だけしか考えられなくて…
思わず浮かんできてしまう涙を歯を食いしばって我慢した。
よわ虫だって、気付いた途端に急に自分の中の弱い部分が主張してくる。
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