【短編】よわ虫kiss



先月の春の予選だって…

本当はスタミナ不足じゃない事、知ってるよ。


恐くなったんでしょ…?

投げるのが。


大和以外3年生だったチームメンバーにプレッシャー感じて…


自分が打たれたら、ここで終わる。

そう感じて、恐くなったんでしょ…?


「ちょっと足にきちゃってて…」


そんな事言ってたけど、監督も部員もそれを信じてたけど…

あたしは…気付いてた。


珍しく体調を崩してたあたしに気を使って、試合の前の日あたしの部屋に来なかったから眠れなかったんでしょ?

1人で部屋にこもって…プレッシャーと闘ってたんでしょ?


…本当に繊細で臆病すぎる大和。


そんなへらへら笑ってるのも、誰も傷つけたくないからで…

本当は自分が一番弱いくせに、そんな笑っちゃって…



本当…よわ虫でどうしょうもない。


そんな大和に…遠距離恋愛ができる訳、ない。


大和は、近くに誰かがいてくれなきゃ…何もできないよわ虫だもん。


誰かに頭を撫でてもらえなくちゃ眠れない、よわ虫だもん。




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