【短編】よわ虫kiss



「おばあちゃんも、喜んでくれてはいるんだけど…

ただ、アヤの事だけ心配しててな…


アヤが転校したくなければ、同居もしなくていいって言ってるんだ」





お父さんの言葉に、あたしの心が揺れる。

強く、激しく、動揺した。




引っ越したく…ないよ。

このままここにいたい…


だけど…その想いを言葉にする事を躊躇った。



だって…

だって、おばあちゃんはあたしのためを思ってそう提案してくれたのに…


あたしは…

あたしの頭の中は、今考えてた事は…大和の事だけ。


…―――自分の事だけ。



おばあちゃんの事なんか…これっぽっちもなかった。


少しも…考えなかった。




おばあちゃんは、おじいちゃんが亡くなってから以前みたいな威勢がなくなった。


遊びに行っても、なんだか元気がないような気がして…


帰るときには毎回後ろ髪を引かれる思いで…


そんなおばあちゃんが心配で、気になってた。


なのに…


なのに、あたしは―――…



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