白状すると、 似合わないかもしれないけど、この上品な白いセーラー服を着て、 「ごきげんよう」 って微笑みながら挨拶してみたいなとか思ったりもしたよ。 現実にそんな浮いた挨拶するようなお嬢様なんて、ここにはいないみたいだけどね。 それはともかく、あたしは両親が望むように健康でいて、すくすく育ちたかった。 普通に。 十五歳の女の子らしく。