ピッと人差し指を突きつけられて、あたしはしぶしぶうなずいた。 緑樹が繁る緩やかな勾配を歩きながら、駅に辿り着く。 JR三ノ宮駅と書かれた大きな看板プレートを見上げた。 今日から毎日あたしたちはこの駅で乗り降りして通学するんだ。 あたしは慣れない仕草でICカードを鞄から抜き出す。 そのとき。 ふと背後に視線を感じた気がして振り返った。 人混みがひとつの流れを作って駅に吸い込まれていく。