あたしはそういうのがあまり好きじゃなかった。 なんとなくしんみりしていると、華波が意外な言葉を口にした。 「でもね、陰陽師っていないんだよ」 「は?」 あたしは顔をあげる。 いやに真面目な顔をした華波がこちらを見ていた。 「現代の世に陰陽師っていないの。明治維新のあとに陰陽道は世迷い言扱いされるのね。で、陰陽師っていう職業自体廃止になっちゃったらしいよ」 「え、じゃあ安倍キヨリって何者?」