そんな問題よりも。 ――――十五歳。 今年の誕生日が来てもまだ十六歳。 あと五年。 あたしが普通の女の子になるまで、まだ五年。 長い。 自覚したのが六歳のときだったから、過ごしてきた年月を思うと余計に長く思える。 「はぁ……。神様ってイジワル」 あたしがゆううつな顔を隠さずにそう呟くと、隣を歩いていた同級生の華波(かなみ)が苦笑した。