瞳を潤ませつつある清水さんをアキが見かけたらなんて言うのかしら。
ふと考えてしまったことに苛立つと同時に勢いが消えてしまった。
そんなもしも話、無駄だと知っている。
なにを言うかなんて実際になってみなきゃ、誰にもわからない。
それでも。きっと彼は哀しい顔をするってわかってしまうから。
「っ、お願い、アキと付き合って。
嫌いじゃないでしょう?
あいつのこと……傷つけないで」
アキには、笑顔が似合う。
太陽みたいに眩しくて、誰にでも等しく向けられるの。
だけど、好きな人にだけ向けられる熱を孕んだ甘い瞳も持っていて。
前のアキに戻って欲しかったけど、今の彼を捨てて欲しくはない。

