ある日、大樹が桜様の部屋をノックしても、
返事が返ってきませんでした。


大樹は、また読書に集中してらっしゃるのだろう、と思いました。


失礼します。と言って部屋に入ると、


そこに桜様はいませんでした。


大樹は少しパニックになりましたが、
窓の外に桜様がいて、安心しました。


桜様は、じっと、蝶を見つめておりました。