タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

途端に『ボンッ!』っと破裂音が鳴り響いた。


そして大きな白い煙が、もうもうと白タヌキの体を覆い尽くしてしまう。


わっ!? 白タヌキが爆発しちゃった! 魔法失敗!?


白い煙は風もないのに、どんどん周囲に散っていく。


そこにいるだろう無残な白タヌキの姿を思って、あたしは目をそらした。


白タヌキ・・・なんて可哀想。


でも一族のことを真剣に思っていたあなたの存在は、タヌキたちの心の中にずっと生き続けるわ。


「おい」

だから迷わず、あの世へ一直線にひた走ってちょうだ・・・ん?


「なに目をそらしてんだよ。お前に見せるために変化したんだ。ちゃんと見ろ」


え? この声って白タヌキの・・・。


声の方を向いたあたしは、思わず息をのんだ。


残った薄白い煙に包まれる、背の高い美貌の少年が立っている。



肩まで届く、白く輝く柔らかそうな髪。


濡れたブドウのような、艶やかに光る瞳の黒。


流れるような頬のライン。驚くほど白い肌。


全てのパーツが最高級で、なおかつ全体のバランスも完璧に整っている。



あたしと同い年くらい? もう少し、年上かも。


とにかくこんなキレイな男の子、生まれて初めて見た・・・。


ポカンと口を開け、ぽーっと見惚れるあたしの目を少年の黒い目が見返す。

そして、彼の唇が動いた。


「この通り、オレはちゃんと変化できるんだ。分かったな?」


・・・・・・え?

えええぇぇぇーーー!? あんた・・・!