タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

「・・・は? 人間に化ける? なにそれ?」


「言葉の通りである。変化魔法を使って、貴族に化ければよいのである」


「え!? あんた達、人間に化けられるの!?」


おー、すごい! それってすごいよちょっと!


確かに、立って歩いてしゃべるタヌキなんだから、それくらいの芸はこなせるかもね!


ぜひともタヌキの神秘をこの目で見てみたい!


「ね、ちょっと化けてみてくれない!?」

「だめである」

「なんでよー。ケチ」

「変化魔法は非常に体力を消耗するのである。力の弱いタヌキなどは、命を削りかねない」


おタヌキ王は神妙な顔をしている。


ふうん、どうやら本当に大変な魔法らしいね。


自在に使える魔法なら、いつでも人間に化けて目くらましが可能だろうに。


世の中、そう都合よくはいかないか。


「だが! この白騎士だけは、その限りではない!」


ビッ!っと白タヌキを指さし、おタヌキ王は力強く叫んだ。


「白騎士の魔法能力は、われらの限界をはるかに凌駕している! これぞまさに伝説の力である!」


タヌキの集団が、わーわー騒いで盛り上げる。


おタヌキ王はご満悦な表情で白タヌキに言った。


「白騎士よ、ちょっと人間に化けてみるである」

「はい。おおせのままに」