タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

「とりあえず、落ち着いてこちらの話を聞くがよい」


いや、タヌキに「落ち着いて話をきけ」って語りかけられても・・・。


落ち着けないでしょ? 普通に。


「われら山のタヌキの一族は、人語を解するのだ。人には知られていないが」


人語を、解する?


あたしは首を傾げてタヌキたちを見た。


切り株に座っている数匹のタヌキも、その他の数百匹のタヌキも、揃ってコクコクうなづいている。


・・・・・・。

どうしよう。ちょっと可愛いかも。


「われら一族は、非常に高位な金の精霊の化身なのだ」

「・・・精霊?」


あたしはさらに首をかしげる。


これまたずいぶんとリアルで難しい説明してくるわね。このタヌキ。


「だからこその、この美しい容姿なのである。われらは特別なタヌキなのだ」


あぁ、金の精霊の化身だから毛皮が金色に輝くわけ?


なるほど。そりゃ特別ね。


「お肉もすんごく美味しいしね」


「娘! まさかお前、われらの肉を食らったのか!?」


「まさか。食べるわけないじゃないの」


そんな高級品、手がでないわよ。