タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

あたし・・・

夢、見てる?


でも、夢のわりには激痛だったんですけど。全身が。


「娘よ」


・・・え!?


人の声が聞こえて、あたしはビクッと身を起こした。


誰かいるの!? 誰!? 


人影を探して周囲を見渡すあたしの目は、再び信じられない光景を見る。


真正面の切り株に座って、エラそうに腕組みしてるタヌキが・・・


口を動かして


あたしに向かって


人間の言葉を


・・・しゃべって、いた。


「選ばれし人間の娘よ、よくぞ来た」


あ・・・あ・・・あ・・・


あたしは口をパクパクさせて、必死に呼吸を繰り返す。


心臓はバクバクと鳴り響き、もう停止寸前だ。


頭、真っ白。思考は完全不能。


「あたし・・・気ぃ狂った?」

「狂ってなどいない。娘よ」


あたしのつぶやきに、ご丁寧にタヌキが返答する。