月隠れの庭

「人鬼…」


天井に向かって声を掛ける。


「お前との約束を果たす為に、ここへ来た…居るんだろ。隠れてないで姿を現せよ」



…………………。



だが、何の返答もない。

「人鬼」

尚人は次第に不安になってきた。

それと同時、諦めきれない思いが胸の奥から湧き上がってくる。

待っていると伝えてきたその言葉に、嘘はなかったと信じたかった。

そうでなければ、何か人鬼の現れる条件があるはず…。

尚人はヒントを探すために、蔵の中の荷物を調べ始めた。