月隠れの庭

「な、何?」


「お前でも剥きになる事あるんだな、と思って」

「当たり前だろ。僕は人形じゃないんだ」

「怒るなよ、オレは安心してんだから」


「?」


なぜ自分が怒ると流星が安心するのか、意味が分からず尚人は訝しげな顔をする。

「まぁ、その話しはまた今度な」

流星は小さく笑って言った。


「それにしても5個の指輪が全滅とは…予想外な展開だったな」


彼の言葉を聞いた途端、尚人から表情が消える。

「あ…ごめん…せっかく作ってくれたのに」


「いや、尚人が悪い訳じゃないんだから、謝んなよ。ただ驚いてるだけだからさ」

言って、流星はタメ息をつく。

正直、あの人鬼に遭遇した時でも壊れなかった指輪が、縊鬼によって壊れるとは想像もしていなかった…。