月隠れの庭

「所で尚ちゃんは?」


周子は尚人がいない事に気がついて、キョロキョロと辺りを見回す。

「あぁ、尚人なら洗面所で顔洗ってる」

「顔って…どうかしたの?」

「ちょっとケガしてな。悪いけど、タオルと打ち身を冷やす氷…それから救急箱を用意してくれないか」

「うん、分かった…」

そう答えたものの、気絶している間に何があったのだろうと少し不安になる。

幽霊を見て多少暴れたものの、台所をここまで散らかした記憶はなかったからだ。


(あの大人しい尚ちゃんが、ケガ?)


流星なら分からなくもないのだが。

疑問に思いながらも、とにかく言われた物を準備した後、タオルを持って周子は洗面所に向かった。

その直後…。



「キャーッ!!」



再び彼女の悲鳴が響いた。