月隠れの庭

緊張した彼女を見て、


「久しぶりだね、周子ちゃん」


尚人から声を掛けると、ニコリと笑う。

その笑顔に見覚えがあった。


「…本当に《あの》尚ちゃん?」


「あのって、他に誰かいるの?」

からかい混じりな彼の口調に、


「…本当に尚ちゃんなのね!?いやーん、久しぶりぃ。昔も可愛いかったけど、今はもっと可愛い!!」


周子は両手で、ギューッと尚人を抱きしめた。


「おいおい、待て待て」


そんな彼女の襟首を掴むと、流星は尚人から無理やり引き剥がす。