月隠れの庭

「覚えてるも何も、私の知り合いに外人はいません!」

周子は薄い胸板を、思いっきり張る。


「尚人は外人じゃないぞ」


「だって瞳の色が……えっ……なおと?」


その名前に彼女がピクリと反応した。

「お前の近所に16年前まで住んでた《津久見尚人》だよ。3人でよく一緒に遊んだじゃないか」


「…嘘!?」


「嘘なんかついて、どーすんだよ」

一文にもならんと、彼は呟いた。


「本当に…尚ちゃん?」


「疑うんなら、本人に聞いてみろよ」

流星は茶の間を指差す。

その言葉に周子は頷くと、部屋に入り尚人の横にちょこんと座った。