月隠れの庭

2人が居間を出ようと立ち上がりかけた時…。


「流星、もう帰って来たんだって!!」


元気な声と共に、1人の女性が襖を開け放ち、姿を現した。



「…………………あ」



茶の間に見慣れぬ客の姿を見て、彼女の動きが固まる。

彼が軽く会釈をしてきたので、周子もポカンとした表情のままだが頭を下げた。

それからハッとすると、側にいた流星の手を掴み廊下へ連れ出す。


「だ、誰…あの外人。流星の友達?」


「誰って…周子、お前覚えてないのか…」


流星は自分も再会した時に分からなかった事は棚に上げて、彼女に聞き返した。