月隠れの庭

「所で昨日からずっと気になってたんだけど、その指輪って流星からのプレゼントなんでしょ。まさかとは思うけど、あなた達…」



「ぶっ!!」



夏緒の爆弾発言に、流星は飲んでいたコーヒーを噴き出しそうになった。


「あはは…冗談きついなぁ、夏緒さんは」


「あのね、流星。尚人が可愛いのは分かるわよ、何たって《私》の息子だからね。でもだからって、指輪をプレゼントするのはどうかと思うのよ」

いたく真顔で説教する夏緒に、


「母さん、それ以上変な事言うと怒るよ…」


尚人は怒りをグッと堪え、テーブルの下で拳を握りしめる。


「あたしの流星を独占してるんだから、これくらいのイヤミ我慢なさいよね」


2人の間に挟まれて座っている流星は、気を取り直して煙草に火をつけるとコーヒーをゆっくりと口に運んだ。


「久しぶりに会ったんだもの、もう少し居て欲しいわ。…そうだ、今日はこれから買い物に行かない?ね、いいでしょ?」


「母さん」


尚人は夏緒を軽く睨む。