月隠れの庭

《そんな玩具をしているからだ…外してしまえ》


鬼の手が、流星のくれた指輪を指して言う。


《外さないと、私に触れる事など出来ぬ》


尚人は両手に嵌めた指輪を見た。


《さぁ、早く…早く》


急かすように人鬼は催促する。


「嫌だ」


短く尚人が答えると、


《私を捕まえなくていいのか…お前は目を返して欲しいんだろう?》


「……………」


《答えないのは肯定の証。あまり待たせると私は消えてしまうよ、この世から》


「えっ!?」


くつくつくつ…

暗闇で鬼が笑う気配がした。