月隠れの庭

「うん。人鬼が僕に再び捜させる為にワザとそうしたとすれば…あの言葉の裏にある本当の意味を、僕は理解できていないのかも知れない」


なぜ《もう1度》なのか…。


あの時見つけたのならば、それきりで良かったはずなのだ。

人鬼は蔵から解放されたのだから。


「捜して欲しいものは人鬼自身ではなく、他のものだったりするのか?」

流星はうーんと唸った。


「ま、どっちにしろ真実を知ってるのは人鬼だけ。考えても答えは出ないよな」


第一、オレの頭じゃ無理だ。

そういって彼は軽く笑い飛ばすと、煙草に火をつける。


「何だよ、それ。理由があるって言ったのは、流星だろ!!」


「ちょっとカッコつけてみたかっただけ」


「…期待して損した」


尚人はボヤくと、缶ビールをごくりと飲み干した。