月隠れの庭

「16年前の事だから、覚えてないだろ」


6歳の子供の記憶が、そんなに細かい事まで鮮明に覚えているとは到底思えない。

ましてや、あんな事が起こるとは思わないで開けたのだから尚更だ。



「でも、どうして人鬼は僕の目を持って行ったんだろう…」



ぽつりと尚人が言った。

「えっ?」

「この右目が人鬼のものなら、なんでわざわざ自分の目を人間のものとすり替えたりしたんだろ。不便だと思わない?」


「…………」


確かに、人鬼の目は色々な力があると聞く。