月隠れの庭

その表情は、まさかそんな質問をされるとは思ってもみなかったという感じだ。


「僕は男だよ?この指輪は彼女へのプレゼントの間違いじゃ……」


言いにくそうに呟く幼なじみの言葉の意味をようやく理解した流星は、カッと顔を赤らめると、


「ば…馬鹿じゃねーの!?そんな意味でやるっつってんじゃねーよ!!それはオレの修行の成果の1つである《法具》だっっ」


「…法具…?」


「あぁ、坊さんが使う金剛杵(こんごうしょ)とか鈴杵(れいしょ)みたいな役割を果たす類のもんだ!!」


「それ自体、僕には理解できない…。第一法具なら、なおさら僕が持っていても仕方ないと思うんだけど」

「仕方なくないから、やるんだよ」

「でもこんなにたくさんの指輪は、いくら何でもかさばるし」

「全部揃ってないとコレは意味ないんだって」


話しているうちに流星は、段々と苛立ってきた。