彼はパッっとわたしの拘束をといた。


「はっ、そうだよな

怖えーよな……」


ひどく傷ついた顔しながら

立ち上がる。


「宮野く……っ」


「もう無理だわ」


え?


「別れよう、もうお前といるのは無理だ」


近くで言われたのに

その言葉はものすごく遠くで言われたように聞こえた。


放心状態の私を、宮野くんはおいて帰る。

ピシャリと閉まる教室のドアに私は我慢していたものが溢れて


その場に泣き崩れた。