良かった……。 みんなちゃんと言えば聞いてくれるんだ。 その中の一人の川内くんは 「俺上の段やるから、佐藤さん下の棚やって」 とまで言ってくれて これからは出来る限り話すようにしよう! 掃除の中では図書室が一番大変と言われていて それでも男子がちゃんとやってくれれば 早く片付いてくる。 下の本棚も、もうオッケーかな。 そう思って上を見上げると、 「危ないっ!」 突然、川内くんの大きな声が響きドサりと倒れ込んだ。 その瞬間、ふにっと唇に柔らかい感触が当たって 「あ、ごめん……」