ラブソングは舞台の上で




週明け、月曜日。

私の顔を見た詩帆さんが無遠慮に叫ぶ。

「明日香、今日超ブスじゃん」

……ひどい。

自分でも今日の私は超ブスだと思っているけれど。

「ちょっと、泣きすぎまして」

「こんなになるほど何があったのよ。ううん、話を聞くのは後。とりあえずその顔直してあげるからこっち来なさい」

詩帆さんは私をベンチまで引きずっていき、ひざに私の頭を乗せた。

そしてキレイに手入れされている手で私の顔をグイグイ指圧し始める。

「痛い痛い痛いイタいイタい!」

「我慢しなさいよ! 浮腫みすぎてんのよ!」

「でも、痛い〜!」

詩帆さんは私の顔全体をくまなく遠慮なくマッサージ。

グイグイどころかゴリゴリ刺激され、拷問を受けているような気分だったけれど、10分後には浮腫がかなり改善していたから驚きだ。

「詩帆さん、エステティシャンとかに転職した方がいいんじゃないですか」

「サービス業には就きたくないの。土日休みたいから」

「いったいどうやってこの技術を身に付けたんですか」

「自分にやってて覚えたのよ。クソオヤジに泣かされてた頃にね」

詩帆さんを泣かせる彼のことは大っ嫌いだけど、今日だけは、彼に感謝しよう。