ラブソングは舞台の上で


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「マーティン、わたくし、あなたに伝えなくてはいけないことがあるの」

「奇遇だね、アンジェラ。僕たちはとことん気が合っているようだ」

「どういう意味かしら」

「僕にも伝えなくてはいけないことがあるという意味だよ。君の話から聞こう。僕の話は、少々長くなりそうだからね」

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この時、アンジェラは抑えきれなくなった彼への恋心を、マーティンは自国の戦争計画のことを伝える決心をしている。

思い合っているのに、幸せになれない。

そういう点でも、私たちは彼らによく似ている。

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「ごめんなさい。わたくし、あなたを愛してしまいました。この計画を決行することに、迷いを抱いているの。だってこの計画を無しにしたら、わたくしはあなたと……わたくしが恋をしたあなたと結ばれることができるんですもの」

「アンジェラ……!」

「ごめんなさい、マーティン。土壇場になって、こんなこと言いだして」

「なんということだ。僕だけが堪えればいいと思っていたのに」

「え?」

「僕だって、君を愛してしまった。計画の決行に迷いを抱いていたのは僕も同じさ」

「マーティン……! それじゃあ、わたくしたち……」

「だけど! だけど、僕は君と結婚するわけにはいかないんだ」

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