泣き虫らいおん【短編】




……これだ。


何度も噂で聞いた、魔法のお星様だ──。


僕はもらえないと思っていたのに……なんでだろう?


答えを見つけ出せずにいるうちに、ベッドの横に大きなトビラが現れた。


真っ白で、大きなトビラ。


思わず目を見張る。






ギ、ギギ、ギギギギ………






僕の目の前で、トビラがゆっくりゆっくり開いていく。


それと比例して、眩しい光が漏れてきて、トビラの先には階段が見えた。


僕は、光に導かれるように、階段を登っていった──。