泣き虫らいおん【短編】



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そして家につくと、みゆちゃんのお母さんは、心配そうな顔をしていた。


『学校はどうしたの?』って。


それに対してみゆちゃんは、
『今日はもう行きたくない』って。


……僕が悪かったのかな。


学校に行きたいって思ったのは、僕だったから。


そんな風に思わなかったら、みゆちゃんは、お友達とケンカしなかったのに……。


その日、みゆちゃんはずっと、何もしゃべらなかった。


僕のせいだ。


みゆちゃんが、元気をなくしちゃった……。


一緒に寝るとき、みゆちゃんは、たった一言『おやすみ』って言ってくれた。


だけど、すごく悲しそうな顔だった。