泣き虫らいおん【短編】




それから、みゆちゃんは僕を連れて、学校も出てしまった。


学校から家の帰り道。


その途中にある、小さな公園の中にみゆちゃんは入っていく。


そして、ゆらゆらと行ったり来たりするイスに、みゆちゃんは座った。


キー…キー……と、その音だけが響いている。





「せっかくポチと来たのに……」





みゆちゃんは、泣きながら僕の頭をなでた。





「ごめんねポチ。学校、いつもは楽しいんだよ?友達に色々言われて、みゆも言い返しちゃった……。みんな、ポチのこと、かわいいねって言ってくれると思ったんだよ、ポチも一緒に遊びたかったのに……」





それから、しばらくそこで時間をつぶして、みゆちゃんはようやく立ち上がると、家へと向かった。