おまえを見ていても、そんな妄想ばかりが、思い浮かぶ。



おまえの心臓は、さぞかし綺麗だろう。

おまえが泣き叫ぶ声は、どんなにか魅力的だろう。

おまえは俺にどんな命乞いをするだろう。




最近。

おまえといる時、ふいに意識が途切れそうになる。



おまえをこの腕で、この使い慣れたナイフで、切り割いている夢を見る。

悶え苦しみ、赦しを請うおまえを夢見る。

おまえの心臓の感触を想像している。

おまえの血の味を想像している。





気がつくと……おまえを殺そうとしている。