二発撃つと、的の中央から大きく逸れていた。


「トノさんも鈍ったな。しばらくやってなかったからね」


「ああ。……シマさんもやってみなよ」


「うん」


 島田が銃を構え、真正面の的を狙い撃つ。


 パンパーン。


 乾いた音が二回して、的のほぼ中央に当たっている。


「まあまあだな」


 俺の一言に、島田が、


「ああ、こんなもんだと思うよ」


 と返す。


 その日、小一時間、射撃訓練して、また刑事課へ戻った。


 火薬残渣がある。