いつも思っていた。
 

 先輩たちも老いたなと。


 俺や島田、それに樋井や神名川など、現役の刑事に比べれば、退職した警官たちは実に年を取っている。


 まあ、退職後の人生など俺には全く思い付かないのだし、今、考えなくてもいいだろう。


 そういったことを思うのは、二十年後ぐらいでいいのだ。


 今は四十代前半なのだし、年金をもらって生活するのは先々だからである。


 その日の昼も仕出し屋が弁当を持ってきた。


 この人たちも年中休みがないのだろう。


 まあ、弁当屋など、いくらでも得意先があると思う。


 ここの署だけでなく。


 そして持ってこられた弁当を手に取り、開けてから箸を付けた。


 ずっと考える。