せる論功行賞があって、実際それは叶った。

 
 だが、公僕である監察官がそういった悪事を仕出かし、心の中では一体何を考えているのだろう?
 

 理解できない。
 

 ただ、そういった裏工作が馬鹿げているのは感じていた。


 そんなことをしても、意味がないからである。


 単に横川の保身と、尾花にとって体のいい論功行賞があるだけで、他には何も意義がない。


 上の人間たちの考えていることは、理解不能だった。


 俺や島田、それに所轄だけでなく、警視庁にいる職員など、下の人間たちにとって。


 土曜の午後九時過ぎに仕事が終わり、署を出た。


 新宿駅へ向かう。


 地下鉄に乗り込み、自宅へと戻った。


 そして帰宅し、明日日曜は非番だったので、丸一日ゆっくりするつもりでいる。