昼になり、仕出し屋が弁当を持ってくる。


 いつも通り、幕の内だった。


 俺も思う。


 変わらないなと。


 警察相手に飯の世話をしている人間たちにとって、うちの署はお得意様だろう。
 

 そう思えば、多少偏った弁当でも残さず食べる。


 そして午後からも仕事に打ち込む。


 ずっとだ。


 確かにこの世の中、甘いことなど通用しない。


 そんな風に思いながら、警察官人生を送っている。


 検察が身内を擁護するのは当然だろう。


 検事総長が警視庁付の監察官と共謀し、殺人犯を逃がすなどしたら、とんでもない大失態だからである。