だが、そんなこといくら気にしても仕方ない。


 だから、放っておくのだった。


 それで解消される。


 不愉快なことも。


 その日、地下鉄に乗り、午前八時二十分頃に署に出勤してくると、島田がいる。


「おはよう、シマさん」


「ああ、トノさん、おはよう」


 島田も普通に俺の朝の挨拶に返す。


「関東六王会関係者は、取調べに応じてるのかな?」


 そう問うと、島田が、


「ああ。組対のデカさんは確かに怖いからね。ヤクザと対等に張り合うんだし」


 と言って、手元にあったコーヒーのカップに口を付けた。


 そして飲んだ後、俺に、