と言ってきた。


「ああ。鍛錬は大事だしな」
  

 そう返し、席を立って、剣道場へ向かう。


 島田が追って付いてきた。


 俺も長年稽古している。


 欠かしたことはなかった。


 常に腕を磨くのだ。


 別に抵抗はなかった。


 ずっとやっていることだからである。


 共に有段者同士で、俺の方が五段であるのに対し、島田は四段で実力は匹敵していた。


 そこら辺りにいる性根の腐ったヤツらが大嫌いだ。


 高校時代や大学時代、同じクラスで、勉強は出来ても人格が欠落したような人間は大勢いた。