腱鞘炎になるまでキーを叩き続けたら、折を見て、剣道や射撃訓練などをしようと。


 いつも感じていることがある。


 実家とは縁が切れたなと。


 もう十年以上帰ってない。


 別にいいのである。
 

 俺にも親族がいたのだが、特に気にすることはないと思っていた。


 単に血が繋がっているというだけで、物心両面の援助などをしてもらったことが一度としてない。


 大学卒業後、国家公務員Ⅱ試験を受けて合格し、準キャリアとして入庁した。


 それから警察学校で所定の訓練を受けている。


 別に高い金は掛かってない。


 地味だったからだ。


 そういった感じで、警官としての生活を送ってきていた。