「唯は?」




急に話を振られる。




「唯は碧、見た?」




あたしはただ、




「あぁ……うん……」




ということしか出来なかった。




こんな状況の中、同居しているなんて言えるはずもない。

しかも、蒼に抱きしめられただなんて……




昨夜のことを思い出して、身体がぼっと熱くなる。

蒼の香り、息遣いを思い出して、胸がきゅんと鳴った。

あたしの蒼中毒は、並大抵ではないようだ。