「友達は……亜美ちゃんは、今日は地元に帰るの?」



「ううん……

今日はネットカフェに……」



「じゃ、泊まっていきなよ。

俺、きっと今日中には帰れないし」



「あ……ありがとう」




赤くなってお礼を言う亜美に、蒼はいつもの太陽みたいな笑顔を送る。

裏表のない蒼の、心からの善意だ。

そして、遠ざかっていく蒼の後ろ姿を見送った。




いつものように元気に走っていく蒼。

だけど、何か嫌な予感がしたんだ。

その嫌な予感が現実になりませんように。

今のあたしたちの幸せが、壊れませんように。